大原扁理「20代で隠居」/楽しすぎる隠居生活

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ひきこもりじゃない、フリーターでもない、
究極の遊び人生「隠居」ご提案!
……私にとって、贅沢は遠くの友人みたいなもの。
ホームレスが世捨て人なら、隠居は世離れ人。
都会の誘惑とは意識的に距離を置き、完全には捨てない。ここがポイント。
二十歳過ぎたら人生は引き算で、周囲のモノも人との付き合いも削ぎ落とし、
わが生活の快適と気楽さだけをめざす週休5日制。
これはひとつのライフスタイル。
21世紀版都市型隠居なのだ。

p32
1ヶ月の生活費は7万円台
ここで言う7万円というのは、家賃や水道光熱費、食費はもちろん、医療費や税金、保険料や交際費などとにかく生活のすべてにかかるお金を含めた額です。
自分以外の人間からの援助は一切ありませんし、生活保護や都営住宅などの公的な援助も受けていませんし、受けるつもりもないです。

家賃3万円、水道費3000円、電気2000円、ガス2500円、通信費6500円で残りは食費や交際費だそうです。なお国民年金はきちんと払っており、所得税は年収が103万円以下だと非課税になるとのこと。料理は基本的に自炊で人付き合いが少ないからこそ達成できる数値ですね。

p54
買い物をするときのポイントは、「欲しい・欲しくない」「あると便利・ないと不便」で考えるのではなく、「必要かどうか」で判断することです。
ですから、食材以外のものはあまり買いません。

必要かどうかで判断した場合、買わなくて済むものがたくさんあります。ぜいたく品を削ると質素な生活になるのですが、そういった暮らしに苦痛を覚えないのであれば著者さんのように週2日バイトをするだけでも生きられるのではないでしょうか。

p85
以前、20代の知り合いにこの時期の話をしたら、「12時間労働? そんなのフツーだよ」と一蹴されてしまいました。
フツーじゃない場所にいると、それがフツーになってしまう。すごく怖いことですが、今は珍しくもないことなのだと思います。
若者の政治離れや、食生活の乱れが取りざたされる昨今ですが、そもそもそんなことに構っていられる余裕がない若者もたくさんいるに違いありません。

若いうちは働き盛りだと言いますが、働くだけの生活では良くないのではないでしょうか。いっぱい遊んだり色んな人に会ったりあちこち旅をしたみたり様々な経験をした方がいいでしょう。自分の人生のことで精いっぱいで他人のことに構っていられるほど暇ではないという若者もたくさんいるはずです。余裕のない生活を送っていると心にも余裕がなくなります。

p102
健康でいることが、長い目で見れば一番の節約になると思っています。
目先の安さに惑わされて悪いものを食べ続けて、結果病気になってしまったら、節約もあったものじゃありません。
そのときにかかるお金と時間と体力を考えると、健康でいるためなら、少しくらいの出費は辞さないことにしています。

安いものを食べて節約することはできますが長い目で見れば健康を害して医療費が多くかかってしまうこともありえます。病気にならないのが一番ですがこればかりは避けることはできません。

p135
私には今、地位も肩書きも名誉もお金も、不満も不幸も不足も、何にもありません。
何にもないのに、とくに怖くもないのです。ていうか、何にもないって超ラク!
ですからこれからも、物質的なことだけでなく、自分にもまつわるすべてのことで何かが増えるのは、考えるだにめんどくさそうなので、できれば遠慮したいです。
むしろ、何かを得たり、所有なんかしたら、それが大きければ大きいほど責任もたぶん税金とかも発生するし、しがらみや心配しなきゃいけない事柄が増えるだけで、そっちのほうが大変そう、と思ってしまいます。

物をたくさん持っている方が便利で幸せという価値観は多くの人が持っていることでしょう。しかし逆に何も持っていない方が面倒なことから逃れることができて楽という考え方もあります。どちらがいいかは人によるでしょうが、意識的に物を捨てることも必要な時代かもしれません。

p141
今日「何ができるか」と考えるよりも、「何はしなくてもいいか」と消去法で考えてみたほうが早いかもしれない。
(略)
私で言えば、明日死ぬかもしれないとしたら、今すぐに「進学はしなくてもいい」「就職はしなくてもいい」「結婚はしなくてもいい」「貯金はしなくてもいい」「人付き合いしなくてもいい」「親の期待に応えなくてもいい」などなどです。

した方がいいけどしなくてもいいことというのはたくさんあります。それらをあえてしないことで生きるのが楽になるという考え方もあります。本当にすべきことだけをやっていても案外生きていけるものです。

p149
個人的にもうひとつ大事だと思うのは、今すぐなんでも白黒つけようとしないこと。
前のページで自分の状態をいいかわるいかいちいち決めなくてもいいと書きましたが、これは自分以外のことにも応用できます。
たとえば「どちらが正しいか」みたいな話になったときって、突き詰めていくと必ずケンカになるし、終わらないような気がする。
私は議論をしたことがないし、異論があっても「ふーん、そうなんだ~」と思うだけなのですが、「それはイエスかノーか、どっちなんだ!」みたいにキレ気味に言われることがあります。
私は、どっちでもいいんじゃないかしら? と思っているので全然話がはずみません。いろいろてきとうにしておくと、わりとケンカにも発展せずにのらくら生きていけます。

世の中にはきちんと白黒決められることはあまりありません。自分と違う意見を「そういう意見もあるんだ」と考え、特に反論しないようにすると楽になれます。世の中には自分と違う意見の人のほうが多いですし、議論すると果てがありません。考えを深めるための議論ならいいでしょうが、勝ち負けのための議論は疲れます。

p154
漂う「昼飯も食べずに頑張って仕事してるヤツこそ評価されるんだ! だからお前もそうしろ! な!」感……。無理。
(略)
「頑張る」のと「無理をする」のが同義語になっている、と感じます。
なんなら、過労で倒れるくらい働かないと認めねーぞ、みたいな空気、みなさんも職場にもありませんか?
忙しすぎて昼飯も食べられないとか、働きすぎて倒れたとかいうのが、美談みたいになっている……。
わけわからん。
全然美しくありません。

無理をしないといけない時は必ずあります。しかし普段から無理をしていては体を壊してしまいますし、いざという時に無理がきかなくなってしまいます。人間は休まないといけない生き物なのに機械のように働き続けることを強要される職場も割と多いように感じます。

p168
私がずっと知りたかったのは、お金がなくても自由になれる方法でした。
だって、生活が苦しい理由ってそれぞれたくさんあると思うけど、突き詰めると、必ず「お金がないから」っていうのに突き当たりますよね。
「じゃあもっと働けば」って言いたくなるのはわかりますけど、私以外はみんな、もう働きすぎるくらい働いています。
それでもお金が足りないってことが問題なんじゃないでしょうか。
だから、そろそろ、お金以外のアプローチで、いろいろ苦しいのを解決してみるっていうのはどうでしょう、とか思ったりして。

世の中にはたくさんのマネー本があります。お金があれば便利になるし、将来の不安や悩みも解決することが多いです。しかしそのお金を稼ぐために苦しくなっているというケースも往々にしてあります。お金は使おうを思えばいくらでも使えてしまうのでお金に頼って生きていくことをやめてみるのもいいかもしれません。


今の時代、お金や名誉があっても幸せになれないしどう生きていったらいいのかわからない人が私以外にもたくさんいるのではないでしょうか。今までになかった価値観を自分の中に取り入れる必要があるように感じます。この本はそのためにとても役立ちました。

語り口が軽くてするっと頭の中に入ってくるので疲れずに読めます。だけど内容が薄いわけではなく、時々深い一言が出てきてなるほどと思わされる良書でした。

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